プロローグ(5)
2005年 12月 16日
「うちでやるから、あとで来てね。あ、ついでにこのニラも切っといてもらえます?」
フサは敬語とタメ口を器用に使い分けながらニラの束をを袋から取り出しそばにある冷蔵庫の上に置いた、
「何のついでやねん。はいはい。刺身何があったの?」
袋を抱えて自分の部屋に戻るフサに聞いたが、マグロー!というでかい声が観光学術文化都市古都京都特有の底冷えがギンギンに効いた廊下に響いた。
刻んだニラをざるに入れてフサの九号室のドアを開けると、人工的に温められた空気に歓迎を受けた、わーい!エアコン効いてるー!感激ー!、家賃が二万二千円なのになぜか各部屋エアコン完備、太っ腹な大家だと思う。人間あらば使ってしまうものである、最初は電気代を気にしてケチケチ使っていたものだが、そのままズルズルと付けっぱなしにしてしまうまでそれ程長い時間は必要無い。
フサの部屋はあまり生活感がない、かといって特別キレイだというわけでもないのだが、他の言葉で彼の部屋を表現するには、アトリエという単語が似合う。部屋のコタツには既にカセットコンロがセットされており、コタツには既に三人の住人もセットされていた。ホリさんとミツと原田である。
「ねぇ、AZUさん。昔のファミコンってボタンが四角のやつありましたよね。」
「ああ、古い型のやつな、あれな、連打するとたまに角の部分が引っかかって押したボタンが戻ってこなかったりしたよな。」
一体何の話をしてるのかわからなかったが、形だけ微笑んで台所のフサに刻んだニラを渡した。
フサは敬語とタメ口を器用に使い分けながらニラの束をを袋から取り出しそばにある冷蔵庫の上に置いた、
「何のついでやねん。はいはい。刺身何があったの?」
袋を抱えて自分の部屋に戻るフサに聞いたが、マグロー!というでかい声が観光学術文化都市古都京都特有の底冷えがギンギンに効いた廊下に響いた。
刻んだニラをざるに入れてフサの九号室のドアを開けると、人工的に温められた空気に歓迎を受けた、わーい!エアコン効いてるー!感激ー!、家賃が二万二千円なのになぜか各部屋エアコン完備、太っ腹な大家だと思う。人間あらば使ってしまうものである、最初は電気代を気にしてケチケチ使っていたものだが、そのままズルズルと付けっぱなしにしてしまうまでそれ程長い時間は必要無い。
フサの部屋はあまり生活感がない、かといって特別キレイだというわけでもないのだが、他の言葉で彼の部屋を表現するには、アトリエという単語が似合う。部屋のコタツには既にカセットコンロがセットされており、コタツには既に三人の住人もセットされていた。ホリさんとミツと原田である。
「ねぇ、AZUさん。昔のファミコンってボタンが四角のやつありましたよね。」
「ああ、古い型のやつな、あれな、連打するとたまに角の部分が引っかかって押したボタンが戻ってこなかったりしたよな。」
一体何の話をしてるのかわからなかったが、形だけ微笑んで台所のフサに刻んだニラを渡した。
by travelers-high
| 2005-12-16 19:27
| 「D2」