当ブログはJ-WAVEの「GROOVE LINE」内でピストン西沢氏にごく一瞬紹介されました。まぁ素敵。


by travelers-high
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

蟹失格

近所の生協の生鮮売り場で150円の蟹のパックが売られていた。

以前日南海岸にある食堂のメニューに伊勢海老入り味噌汁が目玉として載っていてね、味噌汁みたいな極めて庶民的な料理に伊勢海老一匹を真っ二つにしてブチ込んじゃおうって乱暴な話でさ、そのモッタイナサが、食材と調理法の著しいアンバランスが僕らに贅沢をしている気にさせる、その前向きなモッタイナサが印象に残ってて。味噌汁に甲殻類を入れると贅沢をしている気になるのだなと。

で、実験である。150円の蟹は俺を贅沢な気にさせるか。150円といえば500mlのコーラと同額である、つまり俺が「ああ、贅沢したなあ。コーラを買わずに蟹を買ってよかったなあ。」と思えれば俺の勝ちである。

蟹の種類は「三ツ星蟹」。誰か知ってる?俺こんな蟹はじめて。大きさは広がった足をいれても俺の手のひらサイズ、小せえ。蟹として明らかな迫力不足、はさみも薄っぺらで貧弱、きっとこの三ツ星蟹は海の仲間たちに軽く見られがちで、脱皮をするたびにもう一皮剥けたいと願っているに違いない。可愛そうな三ツ星蟹、煮て食ってくれる。成仏しろ。

実家の冷蔵庫をあけると味噌汁に使えそうなものは白菜のみという有様、無意味に小麦粉とかを野菜室に入れる母のやり方に疑問を感じつつ調理開始。
ダシパックも無い。冷凍庫でじゃこを発見、じゃこでダシをとることに。実験の内容が『贅沢な気分になるか?』から『無事味噌汁が完成するか?』にシフトしてきている気がする。
煮えたぎる鍋に三ツ星蟹と白菜を男らしく豪快に投入、蟹の甲羅が赤く染まる。はじめて蟹らしさを発揮する三ツ星蟹に温かい拍手を贈る。
テキトーに煮て火を止めて味噌を溶く、岐阜出身の私は当然赤味噌である。赤味噌が俺を育てたといっても過言ではない。俺の産湯にも赤味噌が溶いてあった記憶がある。
ドンブリに汁を移して完成だ。

実食。

気付いた事を箇条書きに。
・蟹の風味がまったくしない
・蟹の肉が無い
・蟹みそが存在しない
・白菜が煮すぎでへにょへにょ
・味が薄い

俺の調理はまあ完璧であっただろう。となれば味噌汁がうまくならなかったのは、贅沢な気分にならなかったのは、ダシパックが無かったのは、野菜室に小麦粉があったのは、にんにくから芽が出ていたのは、台所で足の小指をぶつけたのは、世界から戦争がなくならないのは、実験が失敗したのは、全部三ツ星蟹のせいだ。三ツ星蟹は蟹として失格だ。コーラを買うべきだった。

私からは以上だ。
[PR]
by travelers-high | 2005-03-12 22:40 | よれよれ日記