当ブログはJ-WAVEの「GROOVE LINE」内でピストン西沢氏にごく一瞬紹介されました。まぁ素敵。


by travelers-high
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読書傾向

ここに書きました、友人である三輪ホルモン。のHPです。
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by travelers-high | 2006-11-30 22:13 | よれよれ日記

東海岸(3)

睡眠は甘い。「昨日」と「今日」の境界線に挟まれた眠るという緩衝帯はその気絶という特殊性で人生の歯車を回す。夢のような夢が視たいんだ。
延岡の先にある道の駅に車を滑り込ませた僕は広い駐車場の片隅でエンジンを止めた、そこがその日俺が寝る場所となる。深夜の道の駅は日付をまたいで移動する旅人の格好のねぐらとなっている、清潔なトイレがあり飲み物があり長時間の駐車が可能な道の駅はありがたい、周囲を見回すと僕(今回一人称は僕で統一)と同じ目的であると見受けられる車がいくつも駐車していた。あの車の中にはきっと気絶した人間がいるんだろうな~と思うと不気味な感じがするがだからと言ってどうということもない、寝てしまおう。僕は積んできた毛布に身をつつみ、水平に倒した後部座席で明日の試合に想いを馳せながら甘い夢の世界にダイブしていくのであった。
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by travelers-high | 2006-11-18 00:37 | 火達磨旅日記

東海岸(2)

今回旅のお供に選んだ音楽はCocco、今年およそ五年振りに活動を再開しニューアルバムをリリースした彼女は偶然にもオラと同い年、BSで放送された彼女の武道館ライブを偶然見たオラ(今回一人称はオラで統一)は全身の鳥肌という鳥肌が直立したのであります。
こいつぁカリスマだ、巫女系のカリスマだ。痛々しいほどに華奢な女の子が武道館という巨大な入れ物の中身を全て飲み込んでいく過程をつぶさに映像は捕らえていました、HYO-Iです、憑依、どうやらどエラいものが憑いたなと。歌うCoccoの姿は神々しささえ覚えるものであり、幽玄にして高貴、しかし良い意味で明快、すんげえライブ映像でした。
前置き長くなりましたが、そういった具合でCoccoのファンになっていた俺は合計四枚のアルバムをCD-Rに焼き愛車に積み込んで深夜の国道を北上したのであります。
宮崎市を越えて高鍋の辺りまでは知った道なので苦も無く到達しました、さて、その先はほぼ未知のゾーンに突入です。しかし、ま、なんという事も無いですな、深夜の国道は。道は広く車は少なくお巡りさんはどこにも居ません。Coccoのボリュームを上げアスファルトにタイヤを切り付けながら快適なドライブは続きます、宮崎県北部の中心都市である延岡に到着したのは丁度日付の変わった土曜日の午前零時頃でした。
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by travelers-high | 2006-11-13 21:06 | 火達磨旅日記

東海岸(1)

今年のJリーグも大詰めの第30節、優勝争いはヒートアップし火花散る激戦が各地で炸裂していますが、行ってきました、大分、グランパス対トリニータ戦。グランパスは残留の確定を、トリニータは少しでも上位に食い下がりたいというまさに意地と意地が激突する好カードとなり、私の観戦モチベーションは沸騰寸前まで盛り上がることこの上なく、脳内スタジアムでは熱狂する観客が雪崩を起こしていました。
しかし、観戦への道のりは険しいものです、九州の東海岸には高速道路が未整備の状態なので実際問題下道で行くしかないのですが、遠い、遠い遠い遠い、トゥーマッチ遠い。大分の九州石油ドームは我が街都城から片道で大体250kmの遥か彼方に存在します。愛車がワープ航法の可能なタイプであれば私は迷わず車をワープさせたでしょう、しかしながら流石に10年落ちた中古車にそれを求めるのは酷というものであります。キックオフは土曜日の午後三時、それまでに確実に現地に到着しなければならない、土地勘の無い場所へのロングドライブでしかも同行者無し、こういったわりと無謀な旅路にはあらゆるトラブルが襲い掛かってくるものであります、全ての事態に対処できる準備と計画が必要だと考えて、とにかく時間に余裕を持つ事が不可欠であると思い週末の渋滞を避けるために私は深夜の出発を選択するので御座居ました。
金曜日午後九時、私は愛車のディーゼルエンジンに火を入れました、長き旅路の幕が切って落とされたのであります。
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by travelers-high | 2006-11-12 23:26 | 火達磨旅日記

浄化せよ

以前使っていた空気清浄機を久し振りに自室で作動させたら空気を浄化するどころか逆にヤニ臭い空気を吐き出し始めた、かつてこいつを動かしていた時代に俺はタバコを吸っていたのだなあと少し懐かしい気がしたが、空気清浄機としての本分を見事に忘れているこの役立たずのポンコツにどういった罰を与えるか考えているところである。
とりあえずシルバーに塗装してソリッド感を演出してみるか。
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by travelers-high | 2006-11-09 21:10 | よれよれ日記

海と私(3)

また、あの夢を見ている、起きたら必ず忘れているあの夢だ、灰色の感触だけが神経に香る。多分きっと忘れているほうが幸せな夢なんだろう、そんな夢なら獏にでも食われていろんな特殊分解酵素の働きとかで消化されてしまえばいい、自身の夢が獏のカロリーになればそんな素敵なことはない。

気が付くと船のうなり声が聞こえなくなっていた、沖に出て船は少し揺れがおさまったようだ、己の船酔いも危険度がレヴェル2にまで下がっている(自己診断)。ふ~、結構ヤバかったな、半身を起こして周りを見ると夜間照明の暗い明かりに浮かんで二等室の時計は23時を表現している、じいさん達を始めとする旅人達はもう寝静まっていた。
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by travelers-high | 2006-11-07 21:58 | 幻想絵巻

海と私(2)

揺れと船酔いでフラフラとゾンビのような足取りになった俺は便所の個室から出ると洗面台に近寄り、備え付けられている鏡で自分の顔を確認した、血の気という血の気を全て失っている俺の顔色は実に不気味だ、キョンシーに少し似ていた。
あ~、もう一秒も立っていたくない、重力に逆らいたくない、寝よう、すぐ寝よう。そう決心した俺はヘロヘロしたステップで便所から出ると何人かの人にぶつかったりフガフガとあやまったりしながら二等室の寝場所に倒れこんだ。二等室というのはいくつかある部屋のグレードの中でも最低の等級にあたる部屋である、部屋のシステムは大部屋に雑魚寝という途上国スタイルだ。こういった部屋に集まる人達というのは実に面白い、今日俺の正面に寝る夫婦は2~4歳くらいの子供を二人連れていて、おかんはその世話で随分と神経質になっている、というかおかん、何故着物を着ている?そのおかんは時代劇で町の庶民が日常的に着ていそうな紺の和服をこの二等室で着ているのだ、ここは江戸でもなけりゃ陸でも無いのだよおかん、だいたいおかんそれで寝るのか?かなり浮いてるぞ、この部屋で。一方おとんは麻製のパンツを穿いたりしてなんかすごくユルそうな人だし、なんの夫婦なんだろ?とか、そんな感じでだいたい濃い人が二等には集まってくるのである。ちなみに隣はオーバー70のじいさんばあさんが7~8人ダマになってなにやら酒など飲んでいるようだ、熟年スワッピングツアーだろうか?なんなんだろう、この特異なキャラクター達は、話題の中心は模型飛行機の浮力についてだ。シュールだ、全てがシュールだ、もうだめだ。
二等室という亜空間で余計に気持ち悪くなった俺は頭から毛布をかぶり無理に寝ようと眼をきつく閉じた。

ご~ん、ご~ん。

船が鳴いているなぁ、とんだタイタニックに乗ったもんだ。俺はいつしか夢を見ていた。
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by travelers-high | 2006-11-04 21:25 | 幻想絵巻

海と私

俺は喉にしみる苦さに顔をしかめ便器から顔を上げた。
船内の二階にある最低限の機能だけで構成された殺風景で薄汚い便所の視界は涙で滲んでいる、目の前にある便器の洗浄ボタンをを半開きの眼で見つめながら俺はこの航海が呪われていることを知った。船酔いだ、これは隙の無い船酔いだ、酒も飲まずにゲロを吐いたのは一体いつぶりだろうか、ちくしょう、陸で食ったエクレアが出てっちまった。あー、きつい、乗り物酔いはきつい。酒の酔いならいきなりきついって事は無い、楽しく陽気な時間があってその後ムチャクチャになって泣いたり怒ったりした後に気分が悪くなるものだ、しかし船酔いはそれが無い、楽しく酔う時間が無いのだ、船酔いは不愉快だ、やっぱり船なんかに乗るんじゃなかった。俺は元来あまり海と相性が良くない、海は俺に冷たい、海に行って楽しかった記憶などあまり無い、大体塩辛い。しかしこれはひどい船酔いだ、グルグル回る視界を楽しめる人間などいるものか、さっきから脳内でエラー音が鳴りっぱなしだ、生きている気がまるでしない、しっかりしろ三半規管、こら、そっちは下だ、上じゃない、しっかりするんだ三半規管。ぐむ、気持ち悪い、海にリンチされている・・・、そう感じながら俺は次なる吐き気に備え手すりを強く握った。
船の竜骨がギシギシと音を立てている。俺の足元がふらついているのは何も三半規管のせいだけでは無かった、この宮崎と大阪を結ぶ大型フェリーは出航直後から強風にさらされ激しく揺れているのだった。
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by travelers-high | 2006-11-02 21:58 | 幻想絵巻